2016年3月24日木曜日

フォロワーシップとボスマネジメント

経営学・商学部を中心にリーダーシップを教える大学はかなり多いように思います。
その一方でフォロワーシップを教えている大学ってどれくらいあるのでしょうか?

我々の大多数がリーダーになるよりフォロワーになることが圧倒的に多い中で、
フォロワーシップを教えないことは組織の生産性に大きく影響しているのではないでしょうか??

ここには1人のリーダーに組織全体の成果向上に関する期待をかけるよりも、
大多数のフォロワーが組織目標の達成に向けて如何にしてリーダーを「うまく機能させるか?」を考えた方が効率的であるのではないかというモノの見方があるわけです。

また、リーダーシップとフォロワーシップはコインの裏表同様、常に一対の関係になっているはずです。ですから片方だけを学んだり、片方だけに期待したり、はたまた責任を追わせたりするのはおかしなことと言えます。そう考えると、組織の発展に向けてフォロワーシップ教育を実施することは大学の社会的責任の1つかもしれません。これは自戒を込めて。。。


このリーダーシップとフォロワーシップの関係においては、「リーダーがフォロワーをマネジメントする」という考え方が一般的であると思いますが、上記の通り、双方が一対である以上、「フォロワーがリーダーをマネジメントする」という考え方も持ち合わせないといけなくなります。

後者の概念を示すのが「ボス・マネジメント」です。

どんな上司であれ、担当する組織や部下に対する指揮命令権を持っています。ですので、部下は上司を避けて通ることができません。お互いに意見が合わず反目し合い、それが職場の人間関係や生産性全体に対して悪影響を及ぼしている状況は多くの人が体験していることかもしれません。

そんな中、「この上司がいる限りダメだよ」と白旗をあげてしまっている部下の方も多いと思います。
その場合、部下の主な選択肢は3つです。
 ①面従腹背(上司の言うこと聞いているフリして全く違うことをやる)
 ②全面対決
 ③異動・転勤・転職
いずれの場合も組織全体や部下個人にとってのダメージは大きくなります。
であれば、上司をうまくマネジメントしながら自分のやりたい仕事をやれる環境を手に入れようとするほうが生産的ですよね。

このフォロワーシップとボスマネジメント、アメリカのMBAでは必修になっているところも多いとか。
確かに競争戦略とか、ファイナンスとか、マーケティングとか、高度な機能に関する知識も大事ですが、それよりも日々の職場環境や人間関係のマネジメントのほうがよっぽど現実味のある喫緊の課題ですよね。

これから新年度を迎えて多くの組織においてリーダー(ボス)とフォロワーの関係も組み替えられると思います。そのタイミングでフォロワーの立場から組織と自らの良き環境づくりに向けてまずは知識を仕入れてみるのも如何でしょうか?


 

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