2016年9月27日火曜日

NewsPicksの新しい記事が公開:千葉ロッテの事例

連載させてもらってますNewsPicks、新しい記事は千葉ロッテマリーンズです。


低迷していた観客動員改善。千葉ロッテのターゲティング戦略


球界改革の旗手として名を馳せた千葉ロッテさん。
いわゆるボビー問題後、チームも動員も苦しんだ様子ですが、この2年で平均観客数を4,000人ほどのばしており、物凄い勢いで再び成長しています。

お話を伺って大変勉強になったことがたくさんありましたが、
紙幅(といってもネットですが)の関係で書ききれなかった事がいくつかありました。

例えば、
①TEAM26の顧客情報と10年間向き合い続けていること
②上記データの部署横断的活用を促す組織改編が近年行われていたこと
③組織改編の核が振興部の創設であり、これが事業本部に置かれていること
④振興部が事業本部内の組織横断プロジェクトの主担当であること
という4点です。

①は記事にも登場する原田さんがキーマンです。
仮説・実行・検証の各ポイントで必ずデータを活用し、全社的な戦略会議にもそれを落とし込んでいます。部長クラスがデータに明るいというのは大事なポイントですね。

②〜④を司る部署の責任者が記事に登場する高坂さんです。
そもそも通常はチームサイドに置かれることが多い「振興部」が事業本部に置かれる事によって、「地域貢献活動」と「事業」の融合が図られます。
「社会的に良い活動なんだから、売上や利益は二の次で良いよね」となりがちな活動に「それはダメ!両方を同時に目指すよ!!」という視点が加わるのが非常に重要だと思います。

この文化が組織改編によって社内に広まり、今では高坂さんがイベントに参加する選手にもデータを使ってその背景や狙いを説明するそうです。
(選手が納得して活動に参加するから「やらされている感」が無くなったと!)

こうした状況にスタジアムの指定管理権取得やチームの成績、スタジアム施設への投資が相まって今の状況となっている、というのが適切な解釈だと思います。

ファンクラブ重視という考え方には賛否あると思いますが、こうした市場環境での1つの方法としてお読みいただければと思います。