2015年11月17日火曜日

大成功の裏でヒヤヒヤ:福岡ソフトバンクホークス「鷹の祭典」に学ぶプロ野球ビジネス


2008年からほぼ毎年開催させてもらっています新潟経営大学スポーツビジネスセミナー。
今年は福岡ソフトバンクホークスの看板イベント「鷹の祭典」に学ぶ機会を開催しました。
講師は営業課長の近藤さん、宣伝マネジャーの市川さん、
そして「ホークス四天王」の一人、元選手の柴原洋さんという豪華な顔ぶれ。
チームが日本一に輝いた直後ということもあり、
申込定員50名を大きく越える100名の方が当日会場に集結。
(私の講義を受けている学生がほぼ全員参加!エラい!!)
当日は鷹の祭典をフックにホークスの集客に対する哲学、計画、実践を学ぶ当同時に、
満員のスタジアムが選手に与える影響についても知ることができました。
(それにしても、柴原さんのトークはさすがでした!)

Jリーグ関係者、BCリーグ関係者等プロスポーツ関係者も数多く出席いただき、
「非常に参考になりました!来シーズンに向けて是非活用します!!」 
との熱いコメントも多数寄せられました。
きっと来年はホークスに刺激を受けた別の球団・クラブが
ファンと選手を熱く刺激するイベントを開催してくれることと願っています!

当日の様子は新潟経営大学福田ゼミ公式フェイスブックページ
新潟野球ドットコム様に掲載されていますのでそちらも合わせてご覧ください。


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で、なんでヒヤヒヤしたかと言いますと・・・。
福岡からの飛行機が1時間遅れてセミナー開始45分前に新潟空港に着陸 したからです。
柴原さんと私は初対面。。。
ですので打ち合わせはお迎えに上がった移動の車の中での僅かな時間の会話のみでした。

それにも関わらず、柴原さんには私のフリを全て拾い上げて聴講者を惹きつけるお話をして頂きました。
まさに神対応!まさにゴールデングラブ賞!!
セミナー後の打ち上げでも、
「僕が話をすることでホークスや野球を好きになってくれる人が1人でもいてくれたらいいんです」って(泣)。
本当に素晴らしい方です。
お会いできて本当に光栄でした!ありがとうございました!!


ちなみに、翌日の帰りの飛行機も2時間ほど遅れまして・・・
時間つぶしと言ってはなんですが、ハードオフエコスタジアムとデンカビッグスワンスタジアムにお連れしました。
(柴原さん、エコスタがすごく立派だと褒めてくれました!) 
アポ無しにも関わらず、大変丁寧にご案内いただき、
双方の所長様には感謝の気持ちで一杯です。
この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました!

2015年10月25日日曜日

朝日新聞全国版に掲載頂きました:アルビレックス新潟後援会との動画作り


ここ数年はゼミ生とともにプロスポーツの社会的価値に着目した動画コンテンツ作成を行っています。
チームが勝っても負けても熱心な応援を続ける人々の「想いと行動の源泉」を映像に残し、
その内容を分析しようという試みです。
これまでその一環として「みんなでつなぐ『アイシテルニイガタ』作戦!」等を作成させて頂きました。
みんなでつなぐ「アイシテルニイガタ」作戦!映像第3弾! 

そんな中、今年は初めて「応援される側」の想いの記録にも挑戦しました。
きっかけは観客動員の減少が止まらないアルビレックス新潟において、
過去2年間後援会員は増加し、その結果昨年度は過去2番目の寄付金を記録したことと、
それを元手にクラブがトレーニング施設を増築したことです。

「何がどう良くなって、選手や関係者はどう思っているのか?」を記録し、
配信することでクラブと後援会員の関係性をより良くすることに貢献できるのではないかーー。
そんな想いを胸に取り組んだこの撮影ですが、
ありがたいことに朝日新聞の記者の方が注目してくれました。

その結果、9月20日付けで掲載された記事がこちらです。

スポーツマーケティングは確かな理論を身につけることはもちろん、実践できる能力も必要です。
ゼミ生たちには動画作成を通じて「使える得意技」を身につけてもらうことが狙いです。
もちろん、クラブは全てを自前でやるべきだとは言いません。
ただし、何かができるまでのプロセスや工夫、苦労を知ることは今後の社会で大いに役立つはずです。
違った言い方をすれば、
理論と実践との橋渡しができる人材が一人でも増えれば、
より日本のスポーツ界は発展できるのではないかと、その可能性にかけている訳です。

彼ら・彼女らが苦労の末に作った今年の動画です。
是非ご覧になって下さい。(動画の終わりにきちんとクレジットが入っています)
支援の形~クラブハウス拡充バージョン~ 
クラブハウス拡充への想い~神田強化部長ロングインタビュー~ 

2015年10月20日火曜日

2013、14年と春休みはゼミ生達を連れ、アメリカでスポーツビジネス研修をさせて頂きましたが、
2015年はヨーロッパでの研修となりました。
場所はドイツとオランダ。
欧州フットボールビジネスの一角を担うドイツを拠点に、
小国ながらも独自の存在感を確保するオランダ にも足を伸ばし、
両国の文化、制度、そしてビジネススタイルの違いを一辺に感じてこようと言うものでした。

気になる訪問先と中身は、
①シャルケ04・・・練習&施設見学
②ボルシア・ドルトムント・・・国際マーケティングの講義&スタジアムツアー
③ボルシア・メンヘングラートバッハ・・・スタジアムツアー
④レバークーゼン・・・バイ・アレーナでの対ダルムシュタット戦観戦
⑤VVVフェンロ・・・講義&スタジアムツアー&試合運営体験&試合観戦
というものでした。

現地での様子は新潟経営大学福田ゼミ公式フェイスブックページに掲載していますので
是非そちらをご覧ください。

今回の研修、スタジアム、マーケティング、文化基盤という観点から改めて見つめなおすと
非常に学び多いものでした。

1.スタジアム
今回足を運んだスタジアムは全てクラブ所有でした。
シャルケ04、ボルシアMGに至ってはスタジアムにトップチームはもちろん、
下部組織の練習場、クラブハウスまで併設。
練習中から「試合」を意識できる作りで、下部組織に至っては「トップチーム昇格」が
嫌でも頭をよぎる作りになっています。
また、一見豪華なスタジアムに見えますが、
外壁やコンコースの天井の化粧板をなくすなど、
非常に簡素かつ経済的に作られている点も合理的でした。
「ああ、サポーターはスタジアムよりも、
スタジアムで展開されるサッカーをより良い環境で観たいんだから、
これでいいんだよな」という感じ。
この点は数千億円をかけて「立派な建物」を作ろうとするわが国の視点と大きく異るものでした。

2.マーケティング

VVVフェンロでは、「国境沿いのクラブ」であることを意識したマーケティングが展開されていました。
オランダのクラブでありながら、
「如何にドイツ企業との懸け橋となるか」
という観点での取り組みに力点が置かれていたわけです。
この点についても新潟経営大学福田ゼミ公式フェイスブックページに詳細をアップしていますので
是非ご覧になって下さい。⇒VVVフェンロビジネスクラブについて

また、毎試合8万人以上の観客動員を誇るBVBでは、
「サポーターの声に耳を傾けること」を専門に仕事をしているスタッフが5名いるそうです。
彼らは直接はもちろん、ネット、アンケートなどを通じて「ナマの意見」を収集し、
3ヶ月に1度の割合でクラブにフィードバックしているそうです。
「なので私たちは常にサポーターが何を求めているかわかるんだ」と担当者。
こうしたアナログな点に力を入れていることがわかったことは収穫でした。

3.文化基盤
仕事より自分の人生――。
職場より家族ーー。
よく言われますが、こんな価値観が明確でした。
もちろん仕事キッチリですが、残業までして、というわけではありませんね。

日曜日も未だキリスト教の安息日の影響が強いのか、
お店も休みが多く、日本のように「いつでも、何でも」あるという状態ではありませんでした。
そして、最大の違いは試合観戦スタイルでした。
端的に言えば、
「失敗に目を向ける日本人」対「チャンスやリスクを評価する欧米人」という感じです。
(アメリカ研修でもそれを感じたので欧米人と表現しました)
以前、テニスのクルム伊達公子選手が日本での試合中に
「ため息ばっかり!」と発言し、ニュースになりましたよね?
その時は伊達選手の言わんとするところがよく理解できなかったのですが、
今回の研修でハッキリしました。
日本人は失敗に目を向け、それにガッカリする傾向が強く、結果ため息が出る。
欧米人は失敗してもチャンスを作った選手を賞賛し、結果拍手や歓声を送る。
この違いです。

選手としてはポジティブになれる後者の環境が望ましいでしょう。
ですので、今回の研修では、日本のプロスポーツが発展するためには、
我々観戦者側も大きく変わらなければいけないという点を強く感じました。 

以上のように、個人的にはこれまでのアメリカ研修と併せ、
欧州も見れたことで今までぼんやりと感じていた日本プロスポーツの課題点みたいなものが
より鮮明なりました。
ですので、次は発展目覚ましい東南アジア、そして中東も経験したいと思っています。

福岡ソフトバンクホークス「鷹の祭典」に学ぶプロ野球ビジネス

日本プロ野球界の一大成功事例、福岡ソフトバンクホークス「鷹の祭典」。
このイベントを題材としたセミナーを開催します!
気になる講師は、
 ・柴原洋氏(元選手)
 ・近藤公明氏(法人営業担当スタッフ)
 ・市川圭之介氏(宣伝担当スタッフ)
という豪華で実践的な顔ぶれ。

このイベントを運営する上でスポンサーをどのように獲得し、
ムーブメントを起こすためにどのような宣伝戦略を展開し、
選手はどのような気持ちでプレーしていたのか、
という点に迫ります。
 
申込定員は50名。
新潟県を中心にプロ野球ビジネスや
スポーツを通じた地域活性化に興味のある方は是非聴講にいらしてください。

新潟経営大学の公開講座として実施しますので
なんと無料です!
お申し込みはこちらから。
お早めに!!